おれは、ことばが しゃべれない。

おれは、にんげんの ことばが しゃべれない。
だから、きもちを つたえようとするとき、
いろんな ほうほうを つかう。


ほえたり、あばれたり、
からだを ちかづけてみたり、
じっと みつめたり…。


けど、
けど…。


やっぱりそうゆう ほうほうには、げんかいが あって、
つたえたいことが うまく つたわらないときが
よくある。


ほんとに、もう、
そうゆう ときは、ただ ただ、つらい。


だけど、
おれ、えつをとか みてて、おもう。


ことばを しゃべれる にんげんにも、
つたえたいことを うまく つたえられないときが
あるんだなって。


ことば、しってるくせに、
ちゃんと つたえられないなんて、
へんなのって、おもう。


ぜいたくだぜ。


ことば しゃべれるんだから、
ちゃんと、いえばいいのに。

こんびに。

さんぽ に いく さき の、
れぱーとりー が ふえた。


こんびに。


おれは、なかに いれてもらえずに、
こんびにの そとで、おるすばん。
ちょう どきどき。


えつをは こんびにの いりぐちの ぽーるに
おれの りーどを むすびつけて、
じぶんだけ なかに はいっていく。


えつをは かいものを しながら、
おれの ほうを ちょくちょくみる。


どうやら、おれのことが、
しんぱいでしょうがないらしい。


けど、そんなに しんぱいなら、
なかに つれていけば いいのにって おもう。


ばかめ。